(日本語) 【SEMINAR REPORT】「今この状況で求められている、新たなコミュニティの形とは 〜コミュニティの変遷と未来予想図〜」にLEAGUE松尾が登壇しました
2020.05.20
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こんにちは、INBOUND LEAGUEです!
先月オンラインで開催されたCOMMIX #2 「今この状況で求められている、新たなコミュニティの形とは 〜コミュニティの変遷と未来予想図〜」、当セミナーにLEAGUEコーディネイター松尾が登壇しました。
COMMIXとは、コミュニティマネジメントツール「station」とコミュニティマネージャーの学校「BUFF」が主催しているコミュニティミックスイベントです。コミュニティに関わる全ての個人・法人が共にコミュニティについて学び合い、共にコミュニティの価値を高め合うことを目的として開催されています。
今回はその第2回にあたり、当日は240名を超える方にご参加いただき、非常に大盛況でした。
その模様をお伝えしたいと思います。
様々な業界で仕掛けを作っている実践型のコミュニティマネージャー達と共に、新たなコミュニティと場のスタイルや可能性について、活動内容をベースに討論していきます。VC、起業家のグローバルコミュニティ、コワーキングスペース、飲食産業、ホテル産業など、多様な角度から知見を得られるオンラインセミナーでした。
全三部構成で行われたこのセミナー。
LEAGUE 松尾は、第三部に登場しました。
第三部のテーマは「飲食・ホテル・トラベル産業におけるコミュニティ施策の可能性」です。
登壇者は松尾と、6curryもりゆかさん。
まずは自己紹介から。
もりゆかさんはカレーをキッカケにしたコミュニティの6curry( https://6curry.com/)ブランドプロデューサーです。
ファシリテーターはコミュニティマネージャーの学校「BUFF」の加藤さん。
まずはもりゆかさんから6curryについての紹介がありました。
“6curryは会員制・招待制のコミュニティで、6curryKITCHENというリアル店舗を渋谷と恵比寿で営業しています。今オンラインでは毎日6curry zoom店をオープン。会員さんたちと企画コンテンツ作りをやっています。
自分たちとしては、「新しい生き方を選んだ人たちが孤独にならないようにするサードコミュニティ」を大切にし、日々コミュニケーションや企画を考えています。”
松尾からは、
“UDSの松尾です。UDSはまちづくりにつながる企画設計運営を一気通貫で行っています。代表的なプロジェクトとして、キッザニア東京やMUJI HOTELGINZAがあります。
私の担当領域として、コワーキングスペースLEAGUEのマネージャー・コーディネイターや、下北沢に今までになかった居住型教育施設のアライアンス・コミュニティアンバサダー、そして共創環境を生み出すための企画や運営コンサルを行っています。
今日のテーマのトラベル産業の文脈でいうと、旅行会社でも働いているので、その観点も踏まえ、お話しできればと思います。”
コミュニティづくりをベースに、もりゆかさんは飲食の見地から、松尾からはホテル・トラベル・コワーキングの見地から、話していくという構図になっています。
ユニークなコミュニティ施策
続いて、ユニークなコミュニティ施策に話は移ります。
6curryはリアル店舗を始める際にクラウドファンディングでスタート。
飲食店でありながらコミュニティ主導である点、そのコミュニティも招待制・会員制を取ることで心理的安全性の担保をしており、結果的に良質なコミュニティが形成される仕組みになっている点で、非常にユニークで魅力的です。
コミュニティ主導の飲食というのは、今後の新しい形として学びになる点ですね。
お客さんがキッチンに立っているときがあることからも見られるように、もりゆかさんからは、“作り手と使い手が溶けている”コミュニティというお話がありました。飲食を提供する対価としてのお金ではなくコミュニティへのゲートウェイという話も飛び出し、なおさら興味がそそられます。
松尾からは2点挙げられました。
1点目は、INBOUND LEAGUEが所属している商店街と共にお祭りの企画・運営を行っている点。「まちづくり」の会社であるUDSが運営主体なので、このようなユニーク性が発揮されていますね。
6curryが「カレー」をコミュニティの核にするのに対して、LEAGUEは「地域という面」がコミュニティの核です。面全体を盛り上げることで結果的に自社のビジネスも広げていくというやり方ですね。
もう1点は、会社として水族館事業などを筆頭に、他の企業があまりやっていない様々な事業領域を持っていることで、コミュニティメンバー(入居会員様・企業様)と一緒にプロジェクト推進できる幅が広い点を紹介。
会員様の実証実験にも積極的に協力をして、一緒に事業を推進していっています。
進め方として多いのは、会員様からアイディアをもらって一緒に膨らませてサービスインすることが多いのだとか。
Withコロナの今だからこそ、社会に提供できている価値とは?
まずは両者とも共通していたのが「営業継続してくれていて安心できる」というもの。
街に出ると、普段の光景とは違うところに緊急事態感があふれ、不安が広がっている側面があります。
LEAGUEは短縮営業+オンライン、6curryはリアル店舗休業ながらzoom店をオープンさせることで、つながりを生み、それに元気をもらえているお客さんがいてくれるのは、運営側の励みにもなっているとのことです。
今だからこそのビジネスチャンスとは?
今この状況になっておうちで6curryのカレーを食べたいとニーズがあり、レトルトカレーの販売を開始。売れ行きも好調だそうです。
またメンバーからのニーズから生まれたスパイスキットの販売も有望とのこと。レシピを公開したけどスパイスが家にないという声を聞いて、急いで開発してオンラインで販売し始めたそうです。
これに対し、ファシリテーターの加藤さんからも“自宅で楽しめる、自宅で味わえるのをオンラインで重層的につないで、一人の体験を皆の体験としてデザインするということを6curryは早かった”と評価のコメントも。
コロナ収束まで楽観的に見ても半年〜1年かかると言われている中、このようにビジネスチャンスを見つけていかに早く行動するかが問われている気がします。
オンラインならではのコミュニティ体験例
オンラインはどうしてもオフラインの劣化版になりがちでは?オンラインならではの新しいコミュニティー体験を考えていくことが大事、と問題提起がありました。
そこで出た話が焚き火動画やオンライン瞑想体験。
※焚き火動画とはzoomの画面に焚き火を共有して、みんな電気消して、暗い中で語らうといった新しいオンラインコミュニケーションの形。
瞑想体験では、今まで出会えなかったローカルやグローバルな人たちとつながれているとのこと。
旅行についてもアイディアが。最近バーチャルでデートする人たちがいるそうです(ビックリ!)家から出られないからGoogleアースでデートする。これが進めば、Googleアースで友達連れて地元の街案内したりとかも面白いね。また動物園でライブ配信をしたり動物園ツアーやったら、とか旅行に近い体験は出来るんじゃないかなと。
これは非常に面白い観点だなと感じました。
わざわざ行きたい程魅力がない観光地は特に可能性あるかなと。せっかく休日に予定合わせていくとなると、どうしても外れを引きたくないから無難にメジャーなスポットに行きがち。フロントエンドとして、マイナーな観光地だけをバーチャルで巡るツアーをして興味喚起してバックエンドで実際に旅行に繋げるなんてツアーもありかなと思います。
6curryからはzoom店の例から、オンライン体験の紹介をしてもらいました。
“場所にとらわれずにいろんなところから参加してもらえる。
今までは、6curryが気になっていたけど距離的に行けなかった方でも参加ができる。この前はシンガポールや台湾、福岡の人が参加してくれました。
場所をこえてつながれるのはいいなと。
オンラインって便利でいいなと思う反面、元々知っている人同士じゃないとつながれないんじゃないかと思っていました。でもそこの真ん中に6curryがあることで、コンテンツや食を介したセレンディピティが生まれるような場所にしていきたいと思っています。”
オンラインの課題
コミュニティ文脈においてのオンラインの課題は皆一様に「セレンディピティ(偶然の出会い)の消失」を挙げていました。
オンラインだと誰かと何時からアジェンダこれで会議なり話をする、というコミュニケーションになってしまいます。
オフラインであれば、たまたま打ち合わせに来ていた人とか、見学に来ていた人とつながったりがあるけど、その余白がどんどん減っていると加藤さんは指摘。それに対する有効策を確立させることが出来ればオンライン活用は更に進むのではないかと思います。
メディアの扱い方
コミュニティ運営の難関の一つに、いかに内輪にならないかという点があります。新鮮な風を入れていく意味でもメディアは重要だという話に。
6curryのメディア設計はとても面白い形でした。“noteは6curryの会員メンバーに伝えることを一番の目的に運用、結果、会員メンバーが外に発信してくれていっています。“
LEAGUEは最近でいえば、Forbes JAPAN様と提携を行ったりし、メディア×コミュニティの力で、より知の探索・知の深化ができればと思っています。
質問タイム
Q:コミュマネに一番大事なスキルを1つあげてください。
もりゆかさんからは「おせっかい的なスキル」が挙げられました。
“人を理解してつなげる。コミュマネって自分が旗ふっていくスタイルもあるけど、集まった人たちの横のつながりを作るのがめちゃめちゃ大事だと思っています。1人1人と話して理解してつないで仲間を作っていく感じです。”
松尾からは「縁の下の力持ち」が挙げられます。
“主役というよりは、経済圏をいかにうまく回していくかが重要なので、どうやってコミュニティーを潤滑に回していくかを考えて実践していく力が重要だと感じています。”
これからチャレンジしてみたいこと
まずは、6curryもりゆかさんから
“zoomを毎日やっていますが、キッチンで起こせていたミックス体験がリアルほどは起こせていなくて、その試行錯誤をしています。6curryのオンラインデビューそのもの(キッチンの拡張)が挑戦。キッチンの再現だとオフラインの劣化版にしかならないのでオンライン用に新しいサービスを考え直すくらいのチャレンジなんじゃないかと思っています。
また、株式会社シックスカレーとしてはメイン事業でやっているので、コミュニティ・ビジネスとしていかに成功させられるかが一番チャレンジングなことで、ワクワクしています。“
次に、LEAGUE 松尾から
“2つあります。
1. 地方で良い施設を作っていきたいです。今回のコロナで、家で働けることに多くの人が気づき、無理して通勤電車で来る必要がなくなったと感じています。
実際に地方からの相談も増えてきています。やっぱり地元にUターンしたい、2拠点生活をしたいって人がいるので、地方で場を作れるUDSとしてはかっこよく、意義があって、その地域らしいコミュニティーまで全体をプロデュースしてやっていきたいです。
2. 共創って言われていますが、中々上手くいっていない。
仮説として、応援の仕方・されかたをデザインしていくと、もうちょっと共創って生まれやすいんじゃないかと思っていて、コワーキングスペースだといろんな方を見られるので、この人応援されているなとか仕方が上手いなっていうのがよくわかります。そこをデザインし、再現性もってやっていきたいです。
今日聞いてくださった人たちの関心って近いと思うので、気軽にFacebookのフォローとかメッセージをください!今だからこそ出来ることを一緒にやっていけると嬉しいです!
ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
文量の都合上、省略している所も多々あります。
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